今回は、持ち手交換のお修理をご紹介いたします。
持ち手はバッグの中で一番触れる場所で、手の水分や油分が付きやすい部分です。使い込んでいくと、それらがどうしても蓄積されていってしまいます。
また、力の加わる部分でもあるので、付け根などが切れてしまったり、革や中の芯が伸びてしまったりしてきます。
この度、長年ご愛用されてきたヘビ革のバッグがAtelier8845にやってきました。
こちらの持ち手を、新たに作製してお取り付けし直します。
今回は、各工程の作業風景もご紹介してまいります。
職人の手元をクローズアップ!です。
➀まず、現在の持ち手を外します。
バッグにキズが入らないように丁寧に糸を解いていきます。
②全体のバランスに合わせて選んだ色味の革を裁断していきます。
まずは粗裁ちをして、厚みを整えるために漉きます。
➂元仕様と同じ形で裁断していきます。
剣先の形も元仕様を再現しています。
④次はコバです。革の裁断面を塗っていきます。
元の色味は色の変化や剥がれによって推定が難しかったため、部分的に残っているコバの色味を参考にして、職人がバランス良く調色しています。 強度や仕上がりの美しさのために、何層も塗り重ねていきます。
表面に塗料がはみ出ないように神経を使う作業です。
⑥そして最後に本体へ取り付けていきます。
ミシンのおさえの跡が付かないように、台紙で革の表面を守りながら作業しています。
これらの工程を経て、持ち手交換が完了しました。
持ち手を新しくすることで、これからも長くバッグをご使用いただけます。
使い慣れたバッグが部分的に壊れてしまったからといって、諦めてしまう前に、、、
「こんなお修理もできるのかな?」
という状態でも、まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。
Atelier8845では、仕様や状態が様々なお品物に対して、それぞれに最適なお修理方法をご提案いたします。
もうすぐ4月も終わってしまいますが、
新年度は心機一転を図りたくなる時期ですよね。
そんな時に、
普段ご愛用のお品物が一部分でも新しくなると、気分も上がってくると思います。
この機会にメンテナンスやお修理をご検討してみてはいかがでしょうか?